1. プロテイン信仰の終焉は、ある朝の違和感から
ジムのロッカールームに響く「プロテイン摂った?」という問いかけ。
それはまるで、トレーニーたちの「おはよう」の代わりのようなものだった。
かつての私もそうだった。
筋トレ後はプロテイン。寝る前もプロテイン。時には朝食代わりにプロテイン。
でもある日、ふと「本当に必要なのか?」という違和感が心に浮かんだ。
体は確かに変化していた。でも、同時にどこかで疲れていた。腸も、財布も、心も。
そして、私は決断する。
「1ヶ月間、プロテインをやめてみよう」と。
2. プロテインをやめると、筋肉は落ちるのか?
結論から言おう。
筋肉は、落ちなかった。
むしろ、変化が起こったのは意外な部分だった。
まず最初の一週間は不安の連続。
トレーニング後に「空白の時間」ができたような気がして、心がそわそわした。
しかし、2週目に入ると、体に軽さを感じるようになった。
腸内環境が改善され、朝の目覚めが驚くほどスッキリしている。
食事を見直したことで、自然と「本当に必要な栄養」に目が向き、食品からのたんぱく質摂取を意識するように。
鶏むね肉、納豆、卵、豆腐、魚。
地味だけど、腹持ちがよくて、心が落ち着く。
筋肉は、“心地よい食事”の上にしか育たないと実感した。
3. 「プロテインをやめて変わったこと」7選
- 腸内環境の改善
→ガスや腹の張りが激減。肌もツルっと。 - 朝の目覚めが爽快に
→内臓が休まる感覚を体感。 - 食費が安くなった
→月5,000〜8,000円ほどの節約に。 - 料理が楽しくなった
→“食べるトレーニング”が日常に。 - 筋トレへの集中力が上がった
→「飲まなきゃ」から解放され、心がシンプルに。 - 味覚が敏感になった
→人工甘味料に頼らず、本来の「味」に出会う。 - 「他人と同じでなくていい」と気づいた
→プロテインを飲まない自分に自信が芽生えた。
4. 本当に必要なのは「たんぱく質」ではなく「哲学」
ここで誤解してほしくないのは、プロテインが悪いという話ではないということ。
むしろ、効率的なたんぱく質補給として非常に優れたアイテムである。
ただ、問題は**「プロテインを飲まなきゃいけない」という同調圧力**にあった。
「みんなが飲んでいるから、自分も飲む」
それが、いつしか習慣になり、やがて“依存”へと変わる。
筋肉づくりとは、「自分を知ること」であり、「自分を律すること」。
それを忘れかけていた私にとって、プロテイン断ちは自分の身体と対話する機会になった。
5. 「戻らない」という選択と、時々の許し
1ヶ月経った今、私はプロテインを飲んでいない。
でも、「飲まない」とも決めていない。
旅先でジム後にコンビニに寄ったとき、プロテインドリンクを手に取る日もあるかもしれない。
だけどそれは、「自分で選んだ一杯」として飲むことになる。
選択肢のひとつとしてのプロテイン。
それが、今の私にとってのベストバランスだ。
6. まとめ:「やめる」は、終わりじゃない。再定義の始まり。
私が「プロテインをやめてみた」ことで得たのは、筋肉の話ではなかった。
自分との距離感を見つめ直すこと
習慣の意味を問い直すこと
情報に流されず、身体で判断すること
それが、私の“本当の筋トレ”だったのかもしれない。
「やめる」は終わりじゃない。
むしろ、自分を再定義するチャンスだ。
あなたも、今日から何かを“やめてみる”勇気を持ってみてはどうだろうか。