■はじめに:「クレジットカードは便利すぎた」
レジ前で財布を開かなくてもいい。
数万円の買い物でも、指一本で決済完了。
現金よりポイントが貯まり、家計簿アプリと連動までしてくれる。
──でも、それは便利すぎる“魔法”だった。
ある日、私はふと思ったのです。
「このままじゃ、感覚がバグる…」
そして、完全にクレジットカードを手放す生活に切り替えてみた。
そこから始まったのは、「お金の重さ」と向き合うリアルな旅でした。
■第1章:「お金を使っている実感がない」という怖さ
私がクレカをやめようと思った最大の理由は、**「使っている感覚が薄れていた」**こと。
- 1万円の買い物も「ポチッ」で終わる
- 請求は翌月だから、“いま”の財布にダメージがない
- 気づいたら、毎月支払いに追われている
💬 使ってるのは未来の自分のお金なのに、脳は“今のお金”だと思ってる。
このギャップが、静かに家計を壊していくと気づいたのです。
■第2章:クレジットカードを手放して、最初に困ったこと
最初の1週間は地獄でした。
- Suicaチャージも現金で
- Amazonの買い物もコンビニ払い
- Uber Eats?面倒だからやめた
とにかく「手間」が増える。
でも、その不便さこそが、かえって“使う判断”の精度を上げてくれたのです。
「ほんとに今、これに1,500円払いたいのか?」
毎回の支払いが「自問の儀式」になる。
■第3章:変わった3つの習慣
①「財布を持ち歩くようになった」
スマホ決済・クレカを捨てると、自然と“現金主義”に戻る。
その結果、財布を開く=心を開くようになった。
②「コンビニで買わなくなった」
現金だと1円1円に重みが出るので、
「ちょっとしたお菓子」「ジュース1本」でも、“買う価値”を見極めるようになる。
③「モノを“愛でる”ようになった」
本も服も、衝動買いが減り、“選んで買った感”があるものほど大事にするように。
■第4章:キャッシュ生活で“お金の痛覚”が戻ってくる
たとえば、現金で5万円の買い物をすると、
- ATMに行く
- おろす
- 財布に入れる
- レジで出す
- おつりを受け取る
この5ステップがあるだけで、「本当に使った」という体験が脳に刻まれる。
💬 カード払いは、「痛みなき出血」だったのだと知る。
■第5章:「クレカを手放す=信用がなくなる」ではない
よく言われるのが、
「クレカがないと社会的に信用落ちるよ」
「賃貸審査で不利になるかも」
「保険も作れないよ?」
実際は、デビットカードや即時引き落とし系のサービスも増えており、“ノークレカ時代”の選択肢は確実に広がっている。
■第6章:それでも、クレカをやめてよかったと思う理由
- 本当に欲しいものが見えるようになった
- お金に対して感謝するようになった
- “未来の自分”を裏切らなくなった
クレジットカードを使っていた頃の自分は、どこかで**「未来を担保に今を買っていた」**。
でも今は、“今の自分”で払うことに価値を見出している。
■まとめ:「クレジットカードをやめる」とは、“お金の感覚を取り戻す”ことだった
確かに不便。
確かにちょっと時代に逆行してるかもしれない。
でも、クレジットカードをやめたことで、
私は「支払い」のひとつひとつが、“選択”だと気づけるようになった。
そして今、
支払いのたびに、“自分の人生を選んでる”という感覚がある。