【序章】「カフェインでしか目覚められない人間になっていた」
朝の始まりにコーヒー。
昼の集中にコーヒー。
夜の作業にも、つい手が伸びるコーヒー。
「コーヒーがなきゃ、やってられない」──そんな人、多いはず。
かくいう筆者も、1日3~5杯のコーヒーを飲む“カフェイン依存タイプ”だった。
だが、ある日突然、コーヒーをやめることにした。
理由は単純だった。
「なんか、ずっと疲れてないか?」
この記事では、実体験をもとに「コーヒー断ち」のリアルな経過と気づきを綴る。
やめたことで何が変わったのか? そして、何が失われたのか?
きっと誰かの“朝”を見つめ直すヒントになるはずだ。
【第1章】コーヒーに支配されていた日常
朝7時、目覚ましよりも先に“カフェイン禁断症状”で目が覚める。
フラフラのままキッチンへ。
とにかくブラックコーヒーを一杯流し込まなければ始まらない。
昼前にはもう2杯目。
午後の会議前にも、3杯目を求めてコンビニへ。
そして夜、「まだ少し作業したい」と思えば、またコーヒー。
──1日が“コーヒーでつながっている”ような感覚。
一見スマートで仕事のできる大人のように見えるが、
実際には「カフェインに脳が支配されている」状態だった。
【第2章】コーヒーをやめると、起きた“7つの変化”
やめた直後の数日は地獄だった。
頭痛、だるさ、眠気、イライラ……。
だが、それを越えたあたりから、明らかな変化が訪れた。
① 朝の“目覚まし”がいらなくなった
自然と6時半に目が覚める。
カフェインで無理やり叩き起こされる感覚から、
“体が起きたがってる”という自然な感覚に変わった。
② 午後の“眠気地獄”がなくなった
皮肉にも、コーヒーをやめた方が昼間に眠くならない。
カフェインによる血糖値の急降下がなくなり、安定したパフォーマンスが続くように。
③ 寝つきが格段に良くなった
寝る直前までスマホ&コーヒーだった頃よりも、
布団に入って10分で眠れる日が増えた。
④ 肌のくすみが薄くなった
これは個人差あるだろうが、
「なんか最近顔色いいね」と言われたのは事実。
⑤ イライラが減った
カフェインで交感神経が刺激されっぱなしだった状態から抜け出すと、
小さなことで怒らなくなった自分がいた。
⑥ トイレが減った(地味にうれしい)
カフェインは利尿作用が強い。
1日何度もトイレに立っていた日々が、嘘のようにスムーズに。
⑦ 水をちゃんと飲むようになった
コーヒーがないから、代わりに白湯やハーブティーを飲むようになった。
結果、体内が“浄化”されている感覚すらある。
【第3章】「集中できない」は思い込みだった
コーヒー=集中力UPというイメージは強い。
確かに、一時的な覚醒には効果がある。
だが実際は、集中力を“借金している”に過ぎない。
・すぐに切れる
・イライラもセット
・常に次のカフェインを求める
コーヒー断ちをして1週間後、初めて「カフェインなしの集中」を体験した。
それは、波がなく、じんわり持続する“静かな集中”だった。
“短距離型”から“長距離型”の集中力へと、ギアが切り替わった気がした。
【第4章】それでも、コーヒーの魅力は消えない
ここまで読むと「コーヒー=悪」と思われるかもしれないが、
決してそうではない。
コーヒーは文化であり、嗜好であり、コミュニケーションツールでもある。
あの香りに癒される人もいるし、
1日のリズムを整える儀式として愛されてきた。
だからこそ、「距離感」が大事なのだ。
毎日×5杯ではなく、
“たまのご褒美”としての一杯に戻れたとき、
コーヒーは本当に美味しく感じられる。
【まとめ】コーヒーをやめて、“自分”を取り戻した
コーヒーをやめるというのは、
単にカフェインを抜くことじゃない。
- 自分のリズムに耳をすますこと
- 依存ではなく選択で動くこと
- 「今この瞬間」に戻ること
1日3杯をやめてみたら、
心と体が驚くほど軽くなった。
「本当の目覚め」は、
ブラックコーヒーの底ではなく、
自分の中にあったのかもしれない。