「残業」をやめてみた

■「帰れる雰囲気じゃない」は思い込みだった

午後6時。社内の空気がピリつきはじめる。
誰かが席を立つと、周囲の目が動く。
「え、帰るの? まだみんな仕事してるのに?」

かつての私も、そんな空気に押されていました。
本当は終わっている仕事なのに、ダラダラと資料を見直し、
誰かが動くのを待ってからようやく帰る。

それが「社会人らしさ」だと思っていたから。
でも、ある日ふと気づいたんです。

“この1時間、何か成果出た?”

答えは「NO」。
私は、“働いてるフリ”に時間を使っていたのです。


■残業しても評価は上がらなかった

「頑張ってる感」を出すために遅くまで残っていたけど、
冷静に振り返ると、評価に繋がっていたかというと…まったくそんなことはなかった。

むしろ、こんな評価を受けていました。

  • 「仕事が遅い人」
  • 「優先順位がつけられない人」
  • 「なんでも抱え込む人」

それに気づいてから、“早く帰ること=効率的に働いている証”と捉え直すように。
そこから、自分の仕事の質が大きく変わり始めました。


■“時間の奴隷”から抜け出すためにやったこと

じゃあ、どうやって“残業して当たり前”の思考を手放したのか?
私が実践した具体的なステップをシェアします。


STEP①:1日の仕事を「前半勝負」にする

朝9時~昼13時までに、その日の重要タスクを終わらせると決めました。
脳が元気なうちに集中して仕事をすることで、午後の自分がラクになる。

結果:15時以降はミーティングや雑務に余裕を持って対応できるように。


STEP②:「タスクを1時間以上かけない」ルール

人間の集中力はそんなに長く持ちません。
だから、1つの仕事に1時間以上かけないと決めた。

作業に「締め切り」を設定するだけで、驚くほどスピードアップ。
完璧じゃなくていいから、**“終わらせる力”**を優先。


STEP③:定時に予定を入れる

あえて19時にジムの予約を入れたり、
友達とご飯の約束をしたりして、「絶対に定時で帰る理由」を作った

すると、残業前提の働き方が一気に変わりはじめた。
“限られた時間内で最大の成果を出す”ことが習慣になると、
生産性が爆上がりしました。


■早く帰るようになって得たもの

「残業しないようにしたら、損しそう」って思ってました。
でも実際は、その逆でした。


✅ 体調が良くなった

→ 疲れが残らず、睡眠の質が上がる。

✅ 趣味の時間ができた

→ 本を読んだり、筋トレしたり、自己投資が捗る。

✅ 家族や友人との関係が深まった

→ 食事の時間が増えて、会話の質が変わった。

✅ 仕事のスピードが速くなった

→ 時間が限られる分、無駄が削ぎ落とされる。


「時間に追われる」働き方から、
「時間をデザインする」働き方へ。

この変化が、自分の中の“生き方の質”を根本から変えてくれました。


■「残業しない=ラクしてる」は古い常識

今でも残念なことに、
「残業してる人=頑張ってる」
「早く帰る人=手を抜いてる」
という空気は存在します。

でも、それはただの“昭和的な思考”。

今求められているのは、自分のパフォーマンスを最大化できる働き方
それが「定時で帰る」という選択に表れてもいいじゃないですか。


■まとめ:「時間で働く」のをやめたら、“自分”が戻ってきた

「仕事に人生を支配される」って、ちょっとおかしい。
本来、働くことは生活を豊かにする手段であって、
自分をすり減らすことじゃない。

残業して疲れて、家に帰って寝るだけ。
そんな生活に、あなたは満足していますか?

もし「NO」なら、今日から少しだけ
“帰る勇気”を持ってみてください。

帰っていい。むしろ、帰ったほうがいい。
あなたの人生は、もっと他のことで輝いていいんです。