「貯金」をやめてみた

はじめに──「貯金しなきゃ」が呪いに変わった日

「将来のために、とにかく貯金しなきゃ」
そう思い続けてきた。でもその一方で…

  • 外食のたびに罪悪感
  • コンビニでアイスを買ってもモヤモヤ
  • ATMの残高に一喜一憂

気がつけば、**「お金のことを考える時間」=「苦しい時間」**になっていた。

そんなある日、ふとやってみた。
「貯金しなきゃ」って思うの、やめてみたらどうなるんだろう?
…その選択が、私の金銭感覚と人生を大きく変えることになるとは、このとき思ってもいなかった。


1. 貯金しない=お金をムダにする、は本当か?

まず考えてみたのは、「貯金しないって、ダメなのか?」ということ。

もちろん、全くお金を残さないのはリスクだ。
でも、無理してストレスと我慢で積み上げた貯金って、本当に“資産”なのか?

たとえば、

  • メンタルがボロボロになった状態で200万円貯める
  • 健康的に楽しく生きながら100万円貯める

…どちらが“豊か”だろう?

お金は“目的”ではなく“手段”だ。
それを忘れると、数字ばかり追って“今”を犠牲にしてしまう。


2. 「使う力」を育てることに決めた

そこで私が意識を向けたのが、**“貯める”よりも“使う”**という発想。

具体的にはこんなルールを自分に課した:

  • 無駄遣いではなく“未来につながる使い方”をする
  • 自分の幸福度が1ミリでも上がることに惜しまない
  • 他人軸ではなく、“自分にとっての価値”を基準に判断する

例:

  • 通勤時間を短縮するための引っ越し費用
  • ストレスを減らすための食洗機
  • 自分をアップデートするための本や講座

“使う力”が育つと、お金に振り回されることが減った。


3. 毎月の「ご褒美投資」が習慣になった

貯金はしない。でも「消費」だけでもない。
私が見つけた第3の選択肢──それが**“ご褒美投資”**だ。

たとえば:

  • 心が疲れた月はスパやマッサージ
  • 新しい価値観を知りたい時はトークイベントへ
  • “なりたい自分”に近づくアイテムを買う(服、文具、PC)

“我慢して残す”のではなく、“意識的に使う”ことで、お金が感情の味方になっていく感覚があった。


4. 貯金よりも「流れ」を意識するようになった

昔は「口座の残高=安心」だった。
でも今は違う。

  • 収入→支出→循環
  • 得たもの→学んだこと→人とのつながり

そういう**“お金の流れ”全体が人生のエネルギー**になると感じるようになった。

その結果、無理に節約せずとも
✔フリーランスで収入が安定
✔副業が自然に育つ
✔「ありがとう」が増える

お金を“流す”と、自分にも返ってくると実感する日々。


5. 結果的に、貯金も増えた

ここが最大の皮肉かもしれない。

「貯金しよう」と思っていた頃より、
「使って循環させよう」と思うようになってからの方が、気づけば口座にお金が残るようになった。

理由はシンプル:

  • 無駄遣いをしなくなった
  • “大事なもの”だけにお金を使うようになった
  • お金に対する不安が減り、ストレス消費が消えた

つまり、**「心が整うと、財布も整う」**ということだ。


おわりに──“貯金しなきゃ”をやめたら、お金と仲直りできた

「お金を大切にする」ということは、
“ひたすら残す”ことではない。
“何のためにどう使うか”を自分の言葉で説明できること。

貯金することに追われ、
目の前の喜びを削り取っていた過去の私に伝えたい。

“お金”って、もっと優しいものだよ。
ちゃんと向き合えば、
あなたの人生をじんわり温かく照らしてくれるから。