「人と比べる」をやめてみた

「あの人みたいになれない」と苦しかった日々

私は長い間、自分の価値を“他人との比較”で測っていました。
SNSを開けば、誰かの成功。誰かの笑顔。誰かの完璧なライフスタイル。

比べたくない。そんなことはわかってる。
でも、なぜか心が勝手に他人を追いかけてしまう。

“私には何が足りないんだろう?”
“どうしてあの人みたいに上手くいかないんだろう?”

気づけば、深呼吸すら浅くなっていました。
胸の奥が重く、息苦しさを感じることすらあったのです。


人と比べることは、“終わりなき戦い”だった

思い返せば、学生時代からずっと競争の中にいました。
テストの点数、スポーツの成績、内申点、就職先、年収、パートナーの容姿…
社会は「上か下か」で判断するクセを、私たちに教え込んできました。

でも、その戦いには“終わり”がないのです。

上には上がいる。
もっと上を見れば、どんなに努力しても届かない人がいる。

そうやって、際限なく他人を見上げ続けるうちに、私は自分を見失っていました。


転機は、ある朝5時の静寂だった

それは何気ない朝でした。
いつもより少しだけ早く目が覚め、外に出たら、世界がまだ静かで。

空がうっすら白みはじめ、鳥が一声だけ鳴いた瞬間、
ふと、呼吸が深く吸えることに気づいたのです。

その時、心にひとつの言葉が浮かびました。
「比べなくていいじゃん」

あの人はあの人の人生。私は私の時間。
今ここにある静けさは、誰のものでもなく、私のものだ。

比べることを“今だけやめてみた”ら、
空気がこんなにもおいしく感じられるなんて。


「今の自分」に集中すると、心が整う

それから私は、“意識して人と比べない”習慣を取り入れました。

  • SNSは朝一番には見ない
  • 他人の成功談よりも、自分の小さな喜びを日記に書く
  • 「できたことリスト」を毎晩3つ、記録する
  • 呼吸が浅くなってきたら、目を閉じて「今、ここ」に戻る

すると、不思議と、
自分の呼吸がゆっくり深くなっていくのを感じました。
焦りよりも、今できることに集中できる時間が増えていったのです。


「比較」は道具、「自分軸」は羅針盤

もちろん、人と比べることが全て悪いわけではありません。
時には目標になり、成長のヒントにもなります。

でも、それを“自分の軸”にしてしまうと、途端に苦しくなる。
必要なのは、「あの人はあの人、自分は自分」と切り分ける力。

人生はマラソンじゃない。誰とも競争してない。
同じ時間、同じ景色を見ても、感じ方は千差万別。
だから、比べるのではなく、“味わえば”いい。


「比べるのをやめたら、人生のリズムが変わった」

いま、私は他人と比べることをほとんどしなくなりました。
その代わりに、呼吸のリズムと、心の余白に意識を向けています。

夕焼けがきれいだと思ったとき。
道端の花がやけに可愛く見えたとき。
自分の機嫌をとれるようになったとき。

そういう瞬間にこそ、
“生きている”って実感が宿るのだと思います。


最後に──あなたにとって「深呼吸」とは?

この記事を読んでくれたあなたに、そっと問いかけたい。

「あなたは今、深く息を吸えていますか?」

もし少しでも、心が疲れているのなら、
ほんの一瞬だけでいい。“比較のスイッチ”をオフにしてみてください。

世界が、少し広く感じられるかもしれません。
そして、何より、呼吸が楽になるはずです。


🌿まとめ

  • 人と比べ続けると、呼吸が浅くなっていく
  • 「今ここ」に意識を戻すと、心が整い始める
  • 比較はあくまで道具。人生の軸は“自分自身”
  • 呼吸が深くなると、見える景色が変わる